「リニア・鉄道館」は、東海道新幹線を中心に、在来線から超電導リニアまでの展示を通じて「高速鉄道技術の進歩」を紹介しています。
東京から名古屋を40分で結ぶ、「超電導リニア中央新幹線」の工事も始まりました。時速500km/hで走行する、「超電導リニア」の乗り心地が気になりますね。
実は、「リニア・鉄道館」の超電導リニア展示室にあるミニシアターで、時速500km/hの世界を模擬体験できるんです。超電導リニア展示室は、「リニア・鉄道館」1階の車両展示室「右手奥」にあります。
「リニア・鉄道館」の超電導リニア展示室
超電導リニア展示室の「体験装置と模型」
「リニア・鉄道館」の超電導リニア展示室では、超電導リニアの浮上や走行の原理などが体験装置や模型で紹介されています。体験装置を使うと、超電導リニアの模型が浮上したり、走行したりするため、文章の説明ではなかなか理解しずらい、超電導リニアの浮上や走行の原理を、目で確かめることができます。
超電導リニア展示室の「ミニシアター」
「リニア・鉄道館」の超電導リニア展示室にあるミニシアターでは、前面と側面の窓に超電導リニアの走行中の映像が映し出されます。そして、座席も走行中の振動が伝わるようにつくられていて、臨場感が抜群です。超電導リニアが加速し、時速500km/hの世界を体感し、減速して停止するまでの5分間を模擬体験できます。
超電導リニアは構造上、一定速度(約150km/h)に達しないと十分な浮上力が発生しません。そこで、一定速度(約150km/h)になるまで、航空機のタイヤを基に開発されたゴムタイヤで走行します。そのあとは、飛行機のようにゴムタイヤを車体に収納して、約10cm浮上して走行します。それから、減速して一定速度(約150km/h)以下になると、車体からゴムタイヤを出して走行し、停止します。
超電導リニアの走行から停止までの感覚は、飛行機に乗ったことがある方はわかると思いますが、ちょうど飛行機が離陸し、空を飛び、着陸するのと似ています。ゴムタイヤの走行時は、飛行機が滑走路を走る時と同じような振動がありますが、ゴムタイヤを収納して磁気浮上に移ると、ほとんど振動がありません。車外の景色も時速270km/hまでは、新幹線で体験していますが、それ以上の速度は初体感で、車外の景色は流れるように消えていきます。
超電導リニアは、変電所からの制御で走行、停止するので運転士がいません。お客様の対応で車掌は乗車するようです。「超電導リニア中央新幹線」の料金は、現在の新幹線の料金にプラス700~800円を想定しているそうです。東京・名古屋間は2027年に開業予定ということで、たいへん楽しみですね。