Windows7のサポート終了!Windows7以降のパソコンなら少し手を加えるだけで、Windows10が快適に動作(6)では、Windows7とWindows10を切り替えて利用できる「デュアルブート」事例について紹介しました。
長くパソコンをお使いの方は、過去のOSであるWindows7やWindowsXPでなければ動作しないアプリケーションを持っていて、現在もWindows7やWindowsXPのパソコンを保有してという方も見えるかもしれません。
実は、Windowsには「デュアルブート」だけでなく、3つ以上のOSを切り替えて利用できる「マルチブート」という機能もあります。「マルチブート」という機能を利用すれば、1台のパソコンでWindows10、Windows7、WindowsXPなどのOSを「ブートメニュー」で切り替えて利用できるようになります。今回は、WindowsXP、Windows7とWindows10を「ブートメニュー」で切り替えて利用する、「トリプルブート」事例について紹介します。
WindowsXPとWindows7、Windows10の「トリプルブート」事例
WindowsXP、Windows7とWindows10を1台のパソコンで切り替えて使用できる「トリプルブート」事例に使用したパソコンは、「デュアルブート」事例でも紹介した、NECのビジネス用のノートパソコンで、VersaPro VL/Cという機種です。
今回検証したNECのVersaPro VL/Cというパソコンのスペック(性能)は、CPU:Core i3 2310M、MEM:2GB×2、HDD:250GBでという構成です。CPUがCore i3、メモリが4GB搭載されていますので、Windows10を動作させるには問題の無い機種で、HDDをSSDに変更すればWindows10も快適に利用できます。
NECのVersaPro VL/Cというパソコンは、Windows7以外にWindowsXPも標準でサポートしており、メーカーからWindowsXP用のデバイスドライバーも提供されています。なので、今回はWindowsXP、 Windows7とWindows10の「トリプルブート」の設定を検証してみます。
WindowsXP、Windows7とWindows10の「トリプルブート」を設定するには、まず、WindowsXPとWindows7が「デュアルブート」インストールされているパソコンを用意します。次に、「インストールメディア」を使用してWindows10をインストールする途中の、「インストールの種類の選択画面」で、新規にWindows10をインストールする「カスタム」を選択します。Windows10をWindowsXP、Windows7と別区画にインストールすると、Windows10のインストーラーが、WindowsXP、Windows7とWindows10を選択可能な起動メニューを作成してくれます。
WindowsXPとWindows7の「デュアルブートインストール」
WindowsXPがインストールされたパソコンを用意します。このパソコンのHDDに、WindowsXPと別区画を作成し、Windows7をインストールします。Windows7の「インストールメディア」を使用して、インストール途中の「インストールの種類の選択画面」で、新規にWindows7をインストールする「カスタム」を選択します。
WindowsXPで作成した「Windows7用インストール区画」にWindows7を新規にインストールします。
WindowsXPとWindows7、Windows10の「トリプルブートインストール」
WindowsXPとWindows7を「デュアルブート」できるように設定されたパソコンを用意します。このパソコンのHDDに、WindowsXP、Windows7と別区画を作成し、そこにWindows10をインストールします。Windows10の「インストールメディア」を使用して、インストール途中の、「インストールの種類の選択画面」で、新規にWindows10をインストールする「カスタム」を選択します。
Windows7で作成した「Windows10用インストール区画」にWindows10を新規にインストールします。
Windows10の環境設定が完了したら「シャットダウン」して、再度電源ボタンを押すとWindows10の「オペレーティングシステムの選択」画面が表示されて、Windows10とWindows7、WindowsXPを切り替えて使用できるようになります。この画面では、「Windows10」の起動が選択されていて、そのまま放置すると30秒後に、「Windows10」が起動します。「Windows7」を選択すると、パソコンが再起動されて「Windows7」が起動します。「WindowsXP」を選択すると、パソコンが再起動されて「WindowsXP」が起動します。
「トリプルブートインストール」では、古いOSから順番に新しいOSを別区画にインストールすると、新しいOSのインストーラーが、HDDにインストールされているOSを起動するメニューを作成してくれます。Microsoftのサポートが切れたWindows7やWindowsXPといった過去のOSは、OSの脆弱性が判明してもMicrosoftから修正プログラムが提供されませんので、インターネットに接続しているとコンピューターウイルスに感染する危険があります。過去のOSがインストールされたパソコンを利用する場合は、「インターネットに接続されていないネットワーク」や「スタンドアロン(単体)」で使用することをお勧めします。
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