名古屋市科学館は、ギネス世界記録に認定された世界最大の直径35mのドームに設置されたプラネタリウムを始め放電ラボや極寒ラボなどの大型展示が目を引きますが、その他の展示物も200点以上もあります。
名古屋市科学館の理工館4階は、「科学原理とのふれあい」という展示テーマで展示品が配置されていて、波動、電磁気、運動など自然界の原理や法則についていろいろな体験をしながら知ることができます。
名古屋市科学館の理工館4階の「電磁波」ゾーンでは、いろいろな電磁波について紹介されていて、テレビのリモコンからでている「赤外線」を見ることができる展示品があります。この展示品にはすごい装置が搭載されていると思いきや、大人と子どもの目線の高さに、デジタルカメラを取り付けただけのシンプルな展示品です。
このデジタルカメラの「液晶表示」を見ると、たくさんのリモコンの中から、「白く光る」赤外線が出ているリモコンが確認できます。「白く光る」赤外線をつなぐと何かに見えませんか。「ハート」のマークが右から左に動いているように見えます。シンプルな展示品ですが、学芸員さんの遊び心が感じられます。
理工館4階の「電磁波」ゾーンにある「赤外線を見ることができる」展示品
理工館4階の「電磁波」ゾーンは、光や電波、赤外線、X線などの「電磁波」について紹介されています。電磁波は波の性質を持っていて、波長の違いで電波であるとか紫外線であるとかに分けられます。
一般的に光と呼ばれるものが可視光線です。文字通り人間の目に見える光のことで、プリズムで光を分けた時の赤から青までの光のことをいいます。波長がおよそ400nmから800nmくらいまでが可視光線と呼ばれています。赤外線の波長は、可視光線より長く、およそ800nmから1mmくらいまでなので、人間の目には見えません。
テレビのリモコンは赤外線によってテレビと通信しています。携帯電話のカメラやデジタルカメラは目では見えない赤外線を感知するので、 リモコンの先端をそれらで見ると光っているのが分かります。
最近のスマートフォンやデジタルカメラでは、赤外線をカットするものもあるので、そのような機器では「赤外線を見る」ことはできません。
テレビのリモコンは赤外線によってテレビと通信しています。携帯電話のカメラやデジタルカメラは目では見えない赤外線を感知するので、 リモコンの先端をそれらで見ると光っているのが分かります。
太陽の光をプリズムに通すと虹の七色に分かれます。赤から黄色、緑、青色と分かれるのですが、赤色の外側に温度計を置くと、温度が上昇するのが分かります。そこは光が来ていないように見えるのですが、温度が上がることから何らかの光が来ていると考えることができます。そうやって、1800年にドイツの天文学者ハーシェルによって赤外線は発見されました。
波長がおよそ800nmから1mmくらいまでを赤外線と呼びます。
(名古屋市科学館公式ホームページの展示品解説より)