名古屋市科学館の「一番の見どころ」はギネス世界記録にも登録された35mドームのプラネタリウム

名古屋市科学館

名古屋市科学館はギネス世界記録にも登録された直径35mのドーム内に設置されたプラネタリウムと放電ラボや極寒ラボなどの大型展示が人気です。 一番の「見どころ」となる展示はというと、ずばり「プラネタリウム」です。

名古屋市科学館のプラネタリウムは、限りなく本物に近い星空を再現し、それを学芸員さんが生で解説をするという伝統を継承しています。2011年のプラネタリウム機器更新で、これにエンタテイメント性が付加され、さらに素晴らしいものとなっています。プラネタリウムは大人気で、定員350人で1日6回の投影をするのですが、土・日・祝日は午前中に観覧券が無くなってしまうときもありますのでお早めにお出かけください。

限りなく本物の星空を再現する世界最大の35mドームのプラネタリウム

名古屋市の科学館は昭和31年11月にプラネタリウムを有する天文館として開館しました。その後昭和39年11月理工館、平成元年4月に生命館が誕生し総合科学館として多くの来館者を集めました。平成20年10月から天文館と理工館の改築が行われ、平成23年3月から新たな総合科学館として運営されています。そう、名古屋市科学館の元祖はプラネタリウムだったのです。

名古屋市科学館のプラネタリウムはギネスにも登録されている世界最大の直径35mドームが話題となっていますが、それは世界最大のドームを作ることが目的ではなく、限りなく本物の星空を再現するには大きくせざるを得なかったというのが真相のようです。 無限に広がる宇宙を表現するには、できるだけ大きな球体が必要になります。しかしプラネタリウムを配置する現実的な敷地面積は限られています。その制約の中で算出されたプラネタリウムドームの大きさが35mだったというわけです。

「星のまたたき」まで再現した光学式プラネタリウム投影機

名古屋市科学館の学芸員さんの本物の星空へのこだわりはさらに強く、標準仕様のプラネタリウムの投影機では「星のまたたき」が表現できなかったので、特別仕様の投影機を納入してもらったとのことです。

プラネタリウムの座席は完全リクライニング、左右30度回転仕様

学芸員さんのこだわりはプラネタリウムの投影機だけではありません。いくら本物の星空を再現してもそれを見る人が窮屈に体をねじって星を探すようでは興味が薄れてしまいます。旧科学館のプラネタリウムは20mドームで446席を確保していたのですが、新館のプラネタリウムでは35mドームに350席と席数を減らしても完全リクライニングと左右30度の回転席でどの席からも全周が観察できるように座席を配置したそうです。
これで観覧者はゆったりと星空を観察できるようになりました。観覧者に対しても学芸員さんの気配りがうかがえますね。

障がいのある方に対する配慮

観覧者は健常者ばかりではありません。障がいのある方に対しても配慮がうかがえます。車椅子の方は、車イスのままで観覧できる専用スペースが用意されていて、できるかぎり介助者の方と隣同士で席を指定してもらえます。
プラネタリウム内には「赤外線補聴システム」と「磁気ループシステム」が設置されていて、耳が聞こえにくい方にも、プラネタリウムの解説者の声や音楽、効果音などを聴きやすい音域に調整して流してもらえます。

お客様のニーズにあわせた学芸員による生解説

プラネタリウムの解説は録音テープを流すところも多いのですが、名古屋市科学館のプラネタリウムは本当の星空を好きになって科学に興味を持ってもらいたいとの思いから学芸員さんによる生解説にこだわっています。1日6回のプラネタリウム投影に合わせて6人の天文の学芸員さんがプラネタリウムコンソールから話しかけます。お客様にあわせて、それぞれの持ち味で星空の世界にいざないます。それぞれ個性がありますの自分には合わなかったなという場合も別の学芸員さんの解説を聞くこともできます。ある学芸員さんの解説が大好きでファンになったなどという話もあるようです。
プラネタリウム案内掲示板の「解説者」欄に学芸員さんの名前が表示されるのでお目当ての学芸員さんを見つけられます。最近は女性の学芸員さんも入られたとのことで女性の声で解説を聞きたいという要望もかなうかもしれません。

毎月テーマが変わり何度も楽しめるプラネタリウム

さらにすばらしいのは、プラネタリウムのコンテンツは業者から購入してそれを活用する場合も多いのですが、名古屋市科学館では毎月のテーマに合わせてすべて学芸員が手作りしています。なので映像も効果も解説も一体となってプラネタリウムの魅力を高めています。名古屋市科学館のプラネタリウムにリピーターが多いのもうなづけますね。

プラネタリウム観覧券の予約

大変人気のプラネタリウムですので、土・日・祝日・長期休みの期間は午前中にすべての回の観覧券が売り切れてしまう場合もありますが、一部の回は予約も可能です。

  • 個人予約について(抽選方式)は、 インターネット(名古屋市電子申請サービス)にて、一部の回の一部の座席(土・日・祝日・学校休業期間のみ)の予約ができます。
  • 団体予約について(20名から)は、観覧日の3か月前の初日(初日が休館日の場合、翌開館日)午前9時から、先着順に受け付けています。
プラネタリウムの観覧券予約の詳細は名古屋市科学館の公式サイト(http://ncsm.city.nagoya.jp/)をご覧ください。