名古屋市科学館は、ギネス世界記録に認定された世界最大の直径３５mのドームに設置されたプラネタリウムを始め放電ラボや極寒ラボなどの大型展示が目を引きますが、その他の展示物も２００点以上もあります。
名古屋市科学館の生命館５階は、「生命のひみつ」という展示テーマで展示品が配置されていて、生命の一番の基本単位である細胞のつくりと細胞の頭脳であるDNAについて知ることができます。
この展示室の「DNA」ゾーンには、「チャレンジ! DNA」というコーナーがあり、「しらべる～DNA鑑定」のブース では「子犬のDNA鑑定」を体験することができます。
生命館５階「生命のひみつ」の「DNA」ゾーンにある「チャレンジ! DNA」というコーナー
「DNA」ゾーンの「チャレンジ! DNA」というコーナーには、「みつける～突然変異」「しらべる～DNA鑑定」「くみかえる～GFPメダカ」の３つのブースがあります。
遺伝子の正体がDNA（デオキシリボ核酸）という物質だとわかってから、DNAの技術は、医療、犯罪捜査や農業などの分野に活用されています。
「みつける～突然変異」のブース
「みつける～突然変異」のブース では、キイロショウジョウバエの突然変異体の展示があります。他とちがう特徴を持つもの（突然変異体）を見つけて、その遺伝の仕方や染色体上の位置、DNAの塩基配列やはたらきが研究されました。
「しらべる～DNA鑑定」のブース
「しらべる～DNA鑑定」のブース では、雑種犬の両親をDNA鑑定の方法で探すことができます。「雑種犬の子犬」のバンド模様（バーコードの位置）は、両親からもらった遺伝子DNAを反映しています。「雑種犬の子犬」のバンド模様（バーコードの位置）が、親の模様と一致していれば、その犬が親になります。
犯罪捜査、親子関係や品種を調べたりするのに、DNA鑑定法が使われます。この方法は、DNAの多型（塩基配列の個体差）の部分を比較するのです。DNA鑑定でよく使われるのがDNAフィンガープリント（指紋）法です。まず比較したい個体のDNAを取り出し、制限酵素を使って切断します。その断片をゲル電気泳動にかけると、まるでバーコードのようなバンド模様が現れます。この模様を比較することによって、個人を識別したり、親子の関係を判定します。
（名古屋市科学館公式ホームページの展示品解説より）
「くみかえる～GFPメダカ」のブース
「くみかえる～GFPメダカ」のブース では、針を使って直接メダカの受精卵に目的遺伝子を注入する「マイクロインジェクション法」で、GFPメダカの遺伝子組み換えの体験ができます。研究者になった気分でゲーム風にマイクロインジェクションを疑似体験してみましょう。
この展示フロアにある「遺伝子ミニラボ」では、遺伝子組み換えで作り出したGFP（緑色蛍光タンパク質）で緑色に輝くメダカを飼育展示しています。GFPは1962年に下村脩博士がオワンクラゲから発見したタンパク質で、メダカが持っていた訳ではありません。しかし、どの生物も遺伝子として同じ物質DNAのしくみを使っているので、組換えることができるのです。GFPメダカの場合、遺伝子組み換えは、マイクロインジェクション法で、針を使って直接メダカの受精卵に目的遺伝子を注入します。
（名古屋市科学館公式ホームページの展示品解説より）
