名古屋市科学館で日本で初めての有人宇宙施設である国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」の実物大が見られます

日本実験棟「きぼう」

名古屋市科学館の理工館南の屋外展示広場で、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の実物大が見られます。国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」は、日本で初めての有人宇宙施設になります。

この展示品は、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の構造試験モデルです。三菱重工業株式会社の名古屋航空宇宙システム製作所で構造試験を行うために製作されたモデルで、1999年に筑波宇宙センターで構造試験を行った実物と同じ構造をしています。国際宇宙ステーションに接続され、宇宙飛行士が様々な実験を行っている「きぼう」の大きさや外観を実感できます。

日本実験棟「きぼう」の構造試験モデル

構造試験とは、スペースシャトルに搭載して宇宙へ運ぶ前に、必要な強度や振動特性を有しているかを検証することです。この試験のために実機と同じ構造を持つ実物大のモデルをが製作され、機体各部の強度や特性が確認されました。

実物の日本実験棟「きぼう」は、大きさが外形4.4m、長さ11.2m、重さ15.9tです。展示してあるのはこの構造試験モデルですが、本物の「きぼう」と同じ大きさ、同じ構造をしている貴重なものです。

日本実験棟「きぼう」の構造

日本実験棟「きぼう」は、宇宙飛行士が室内で実験を行うメインの「船内実験室」とその上部に接続された「船内保管室」、観測装置や実験器具をさらすための「船外プラットフォーム」、装置を取り付けるときなどに活躍する「ロボットアーム」などから構成されています。

名古屋市科学館の屋外展示品は、メインの「船内実験室」の部分になります。内部の様子が見られるように階段が設置されていますので、興味のある方は覗いてみてください。

日本実験棟「きぼう」の内部を見たい方は、茨城県つくば市にあるJAXA筑波宇宙センターの展示館「スペースドーム」内に、内部にも入れる実物大模型が展示されています。 

日本実験棟「きぼう」の打ち上げ

日本実験棟「きぼう」は、2008年~2009年にアメリカのスペースシャトルで3回に分けて打ち上げられ、軌道上で国際宇宙ステーションに取り付けられました。「きぼう」の搭乗員は通常2名で最大4名、長期間滞在して活動できる日本で初めての有人宇宙施設です。

「船内実験室」と「船外実験プラットフォーム」で天体観測、地球観測、材料の実験や製造、宇宙医学やバイオなどのライフサイエンスや通信の実験などが行われています。

国際宇宙ステーションと日本実験棟「きぼう」
理工館6階「最先端科学とのであい」の「宇宙へ挑む」ゾーンに、「国際宇宙ステーション」に取り付けられた「日本実験棟「きぼう」」の展示品がありますので併せて見られると興味が深まりますよ。