街の中心部では晴れていても星が少ししか見えません。これは、都会の空気が汚れていて星の光が届かないのではなくて、街路灯などの光が上にもれて夜空を照らすためなのです。空が明るくなると星の明るさとの差が小さくなり星が見えにくくなります。
「光害(ひかりがい)」という言葉はあまり聞きなれないと思いますが、「照明の景観や周辺環境への影響について配慮が十分でない状況」を「光害(ひかりがい)」と呼んでいます。適切な光環境をつくることができれば都会でもたくさんの星が見える可能性があります。名古屋市科学館では、都会でもたくさんの星が見えるようになればと、光害対策をした夜間照明を敷地内に設置しています。
また、天文館5階「宇宙のすがた」の「天文学のあゆみ」ゾーンに「市街光と星空」という展示品があります。光害対策照明と通常照明で見える星空の違いを体験できますので是非ご覧ください。
光害ってなに?
光源がまぶしすぎて、周辺がみえにくいのは「適切な照明」とは言えません。必要な場所を照らし、そこを見やすくするのが「適切な照明」です。「適切な照明」を使わないと「光害」が起こるのです。
夜空が明るい理由
地上からの明かりが空にもれると、大気中のエアゾルなどの微粒子により光が散乱されます。その散乱光が空を明るくするのです。
光害に対応した公園灯
光害対策をした公園灯は無駄な光が上にもれません。また、適切な場所を適当な明るさで照らすことにより、エネルギーを効率的に使います。
星を見るための身近な工夫
街の中でよりたくさんの星を見るためには、まわりからの邪魔な光が直接目に入らないようにさえぎることが効果的です。